ダートの巨星 ゴールドアリュール

ブログがスタートして、いきなり感もありますが2頭の巨星が空へと駆けて行きました。ゴールドアリュールとミホノブルボンです。今回はダート種牡馬として輝かしい成績を残したゴールドアリュールについて書きたいと思います。私が競馬を始めたのは2008年なので現役のゴールドアリュールを見ることはなく、印象などは書くことはできません。ただ、応援していたエスポワールシチーの父ということもあり調べながらではありますが勇姿を記録します。誤った部分があればご指摘下さいませ。

代表産駒(個人的)

エスポワールシチー

スマートファルコン

シルクフォーチュン

オーロマイスター

ゴールドドリーム

コパノリッキー

クリソライト

グレイスフルリープ

エピカリス

ごく一部の産駒ですが、これだけでも素晴らしい産駒ですよね。特にエスポワールシチーとスマートファルコンは10億円プレイヤーで熱烈なファンも多かったと思います。しかも同年代。しびれます。ドクターコパさんの愛馬(20172月現在)コパノリッキーや、フェブラリーステークスを制したゴールドドリーム、超新星エピカリスなどが現役でダート界を牽引しています。何世代にも渡り活躍する産駒を送り出した功績は、一言では語れないものがあります。

プロフィール

父サンデーサイレンス、母ニキーヤの間に生まれた栗毛の牡馬。ディープインパクトを手がけた池江泰郎(パパ)厩舎にいたステイゴールドにあやかって名を与えられたゴールドアリュール。意味は「黄金の魅力」

芝デビューから晴れ舞台へ

デビュー戦は20011111日の1並び。京都競馬場の新馬戦。芝1,800m。ダート名馬でありながらデビューは芝なんですよね。人気は3番人気の5.3倍。熊沢騎手とのコンビで挑み0.1秒差のおしい2着。素質を感じさせる走りでした。

続く2戦目は間髪いれずに1125日の京都1,800m。芝。人気は1.4倍の断然。先行ポジションから人気に応えて1馬身差の勝利。

3戦目。1223日。中山。有馬記念の日ですね。ここでは後々のパートナーとなる武豊を背にホープフルSに挑みます。ここでも人気を集め1.9倍。2戦とは違い後方からの競馬となり、それが影響してか振るわずの4着。上がり3F1位タイの36.4でした。

ここから3つ。年が明けての126日小倉、223日中山、39日阪神、全て掲示板にとどくも勝てない日々が続きます。このままではクラッシックが微妙なところ。今の所全て芝。

そして、4月13日。池江調教師決断のダート参戦!阪神1,800m。元々先行タイプでしたが、初ダートもあり逃げを打つ。騎手は上村騎手。止まらない。最後は2着に4馬身差をつけての圧勝でした。砂の適正をみせつける結果となりました。

続く427日。京都は端午(たんご)ステークス。ダート1,800m1番人気の2.4倍。前走500万下を圧勝するもダートはここからなんですよね。一気に周りが強くなる。確かに前走のパフォーマンスでは測れない。ここは慎重に馬券を検討するべきだ。そんな疑問を吹き飛ばす4馬身差の1着。強い(確信)

69回東京優駿

迎えた晴れ舞台。日本ダービー。芝では振るわぬ成績もあってか13番人気の48倍。大穴枠。人気どころは皐月賞、NHKマイル共に3着で挑むタニノギムレット武豊。青葉賞を勝ったシンボリクリスエス岡部。皐月で大穴をあけたノーリーズン蛯名。共に世代ダートを牽引することになるアドマイヤドン藤田などがいた。スタートを決めて先行3、4番手の好位へ。レースを動かす馬はおらずそこまで縦長にはならない展開。4角をまわってじっくりと追い出し始める。良い反応。先頭にたつ。しかし外から強襲タニノギムレット武豊。結果は0.3秒差の5着。見せ場もあり大健闘と言える内容だった。

そしてここから本格的にダート路線へと舵を切る。

豆※芝のレースでは掲示板入線率100%

f:id:nabioo:20170227201845p:plain

出典http://seesaawiki.jp/

ダートの頂を目指して

日本ダービーで5着と健闘した後、74日大井競馬場にてジャパンダートダービーへ駒を進める。鞍上は武豊。1.5倍の圧倒的人気。稍重の中ハナを切る。圧倒的強さの7馬身差で圧勝。武豊はタニノギムレットで日本ダービーを制し、ゴールドアリュールでダートダービーを制した。池江調教師の当馬に対する思いはダートで固まった。ここから先、引退まで鞍上は武豊。ちなみに武豊の大井重賞初制覇は当レース。

次戦は、923日、盛岡ダービーグランプリ。馬体重を12キロマイナスしての出走であったが、当然1番人気。1.1倍。相手は自分だけ。10馬身差の楽勝。ゴールドアリュールのスピードについてこれる馬はいなかった。

少し休養をはさんで、迎えた1123日中山競馬場。ジャパンカップダート。この頃は中山開催でした。菊花賞を4着、JBCクラシックでは圧勝を見せた同世代アドマイヤドン藤田、芝ダート両刀のトーホウエンペラー菅原、名手デットーリ騎乗のイーグルカフェ等、初の古馬勢との激突。武豊の手腕に託された。ここでは馬体を17キロ増やしてのエントリーだが、前走のマイナスを考えるとさほどな印象。ダート3歳で古馬激突の場合、馬格などを考慮して古馬に軍配が上がるケースが多いが人気は2.6倍の2番人気。同世代のアドマイヤドンに1番人気を譲る。ファンの期待は次世代の2頭に集められた。スタート。ハナを人気薄のアルアランに譲るも、好位にとりつく。アドマイヤドンはその後ろ5番手。デットーリは中段を進んだ。3角、藤田の手が動く。武はもったまま。デットリーは内を縫い4番手までポジションをあげていた。4角で武が仕掛ける。先頭にたつ。しかし一団。ゴールドアリュール半馬身リード。内にはイーグルカフェ。外にはアドマイヤドン。鞭が飛ぶ。ラスト100m、イーグルカフェに交わされ失速。古馬との戦いは5着に終わった。アドマイヤドンは最後まで優勝馬に食らいつくも、リージェントブラフ(13番人気)の強襲を受け3着でゴールとなった。

ダートダービーを勝利した舞台で年を締める。そう東京大賞典。1年間まとまった休みなく使われ続け、デビューから13戦目。当初は芝も使っていたことに加え、期待できる将来を考えると、過酷ローテと感じてしまう。そんなことは関係ない。ジャパンカップダート2着のリージェントブラフを差し置いて断然の1番人気。1.5倍。この時点で完全にダートの未来を託されたと言える。その年最後のファンファーレが鳴り響く。ゲートに収まり、体制完了。ハナ主張!逃げる。離す。大井の舞台で武が決める。そう実況された。2着ビワシンセイキに1馬身、3着リージェントブラフに3馬身の差をつけて堂々の優勝。最高の締めくくりとなった。目指すはリベンジ。フェブラリーステークス。

リベンジ果たす

古馬となり、再度イーグルカフェ、アドマイヤドン、東京大賞典2着のビワシンセイキ等とフェブラリーステークスの舞台で激突。イーグルカフェの鞍上は重賞男ミルコ・デムーロ。人気はゴールドアリュールが3.1倍の1番人気。アドマイヤドンが僅差3.7倍の2番人気。ビワシンセイキ横山(8.5倍)とイーグルカフェ(8.8倍)が続く。またも4歳世代の2頭に人気は集中。負けられない。ここを勝ってドバイUAEに参戦するんだ。当馬のファンは皆同じ思い。何よりも中央の舞台でイーグルカフェに勝利することだ。体制完了。スタート。大外のアドマイヤドンがつまずき後方からのスタート。他はきれいにスタートをきった。当馬は、ハナを主張せずに2、3番手の好位を進んだ。後ろでビワシンセイキがぴったりマーク。狙っていた。明らかに横山は狙っていた。東京大賞典の舞台で相手の脚を知っていた。ペースが平均ならば仕掛け次第でビワシンセイキに分がある。もうひとりの天才は、虎視眈々とその座を狙う。イーグルカフェは以前同様に中段を進む。3角。武が徐々に仕掛ける。合わせて横山も押す。内をするするとイーグルカフェも4番手までポジションをあげる。4角をすぎて直線の攻防。ゴールドアリュールが瞬発力で抜け出す。2馬身のリードを作り出す。横山、デムーロの渾身の追い。ビワシンセイキの伸びがよく1完歩ごとに差を詰める。最後の自力勝負。馬体を合わせたところがゴール。横山の猛追を武がクビ差しのいだ。手を挙げ声援に応えた。横山の作戦は成功だったが、底力が生み出したクビ差と言える。世界への扉が開かれたと誰もが思った。

戦争によるドバイ断念。そして

こんな結果を誰が予測したか。イラク戦争が勃発し、ドバイへの扉は閉ざされた。悔しいだけでは語れない、ある意味屈辱的な結果だったに違いない。下ばかり見てられない。目標を大井の帝王賞に定め調整を開始。427日に59キロを背負ってアンタレスSに登場。叩きの雰囲気もあったが、馬体はフェブラリーからマイナス8。太め感はなかった。イーグルカフェも同じ59キロを背負って参戦。ここでは3番人気のスマートボーイにハナを譲るも、2番手の好位でレースを進める。4角では、早くも先頭。差を広げる。中段から追い上げてきたイーグルカフェはカメラの右端にいた。8馬身差の圧勝。この結果をみて、なおさらドバイのことが悔やまれてしまう。そんな圧勝だった。

迎えた帝王賞当日。あのビワシンセイキがいるも勝負付けが済んでいることもあり、単勝は生涯2度目の1.1倍。どんな勝ち方をするのか。そんな単勝オッズであった。スタート。ハナを牝馬のネームバリューに譲るも、ぴたりと2番手を追走。もうこの時点で勝ちが確定したようなものだ。そうファンは思ったに違いない。隊列は変わらず3角を通過。武が動く。早めの仕掛けだった。しかし、差は詰まらない。どよめく観衆。最終コーナーでは2馬身のリードを先頭に与えていた。武の相図に、ファンの期待にゴールドアリュールは応えられず馬群に沈んでいった。競馬だ。これが競馬だ。武は追い切りの時点で違和感を感じていたと後に語る。

検査を行った結果は、ノド鳴り。正式には喘鳴症(ゼンメイショウ)。競馬関係者の聞きたくないフレーズ「屈腱炎」に相当する阻害、故障。簡単に説明すると気道が狭まり、運動量が一定のレベルを超えると十分な換気量が確保できなくなってしまう。手術と長期離脱が余儀なくされることから引退が確定した。

4歳夏。輝かしい戦績を残しターフから去る。

f:id:nabioo:20170302002635p:plain f:id:nabioo:20170302002707j:plain

以上で、ゴールドアリュールの勇姿は終わりになります。

こう書いてみると色々と思うところがあります。サンデーサイレンスってどれほどまでに偉大なのか。引退を決意する時ってどんな気持ちなのか。など。でも一番は「無事これ名馬」でしょうか。やり遂げて引退するというのは本当に難しいことですね。エスポワールシチーやエピカリスを輩出し、ダート界を常に盛り上げてくれてありがとう。そしてお疲れ様です。安らかに。

シェアする!