皆さんこんにちは。
今回は日本歴代賞金ランキング3位(牝馬ではぶっちぎり1位)に輝くジェンティルドンナの軌跡を書きます。余計なうんちくは出さずに簡潔明瞭に。

基本データ
馬名:ジェンティルドンナ
生年月日:2009年2月20日
馬名の由来:イタリア語で貴婦人
馬主:サンデーレーシング
生産者:ノーザンファーム
調教師:石坂正(栗東)
血統:父 ディープインパクト サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア
母 ドナブリーニ Bertolini
Cal Norma’s Lady
2011年(2歳)
11月19日 京都 2歳新馬 芝1600 不良 M.デムーロ 1番人気(2.1) 2着
12月10日 阪神 2歳未勝利 芝1600 良 I.メンディザバ 1番人気(1.6) 1着
デビュー前から期待されていた当馬。新馬戦は不良馬場の中9番手を進み差しの構えを見せるも勝ち馬エーシンフルマークに一歩及ばず2着。続く未勝利戦では外枠からスタートを決めて3.4番手を追走。そのまま直線を向いてスペースが生まれてからしっかり加速。どう見ても一頭推進力が違う。あっさり。あがりは34.1。ここからは先行策一本。
2012年(3歳)
1月8日 京都 シンザン記念(G3)芝1600 良 C.ルメール 2番人気(4.0) 1着
3月3日 阪神 チューリップ賞(G3)芝1600 良 岩田康誠 2番人気(4.4) 4着
4月8日 阪神 桜花賞(G1)芝1600 良 岩田康誠 2番人気(4.9) 1着
5月20日 東京 優駿牝馬(G1)芝2400 良 川田将雅 3番人気(5.6) 1着
9月16日 阪神 関西ローズS(G2)芝1800 良 岩田康誠 1番人気(1.6) 1着
10月14日 京都 秋華賞(G1)芝2000m 良 岩田康誠 1番人気(1.3) 1着
11月25日 東京 ジャパンC(G1)芝2400 良 岩田康誠 3番人気(6.6) 1着
いやはや、チューリップ賞を落としたものの、7戦6勝(内G1 4つ)という成績はまさに優駿。オークスはヴィルシーナに5馬身差です。この年のダービーはディープブリランテ(岩田)がフェノーメノをハナ差凌いで勝ったのですが、ジェンティルが出走していたら…と考えてしまいます。
それだけでなく、三冠馬対決となったジャパンカップでは、あの暴君オルフェーヴルとの叩き合いで競馬ファンを魅了しました。ぶつけた(タックル)疑惑でネットは盛り上がりましたが、結果は変わらず1着。前走秋華賞から-14キロと馬体を減らしての挑戦でしたが見事3歳でジャパンカップの栄冠を手にしました。
余談ですが、1着ジェンティルドンナ、2着オルフェーヴル、3着ルーラーシップの馬主は全てサンデーレーシング。おまけに5着のフェノーメノもサンデーレーシング。総獲得賞金は4億4千万円。ため息です。
2013年(4歳)
3月30日 アラブ ドバイシーマC(G1)芝2410 良 岩田康誠 1番人気 2着
6月23日 阪神 宝塚記念(G1)芝2200 良 岩田康誠 1番人気(2.4) 3着
10月27日 東京 天皇賞・秋(G1)芝2000 良 岩田康誠 1番人気(2.0) 2着
11月24日 東京 ジャパンC(G1)芝2400 良 R.ムーア 1番人気(2.1) 1着
ドバイへの輸送もあり2013年は4戦。3歳での活躍から人気は全て1番人気。全て馬券圏内です。素晴らしい。宝塚ではゴールドシップに、天皇賞では覚醒したジャスタウェイに大きく負けてしまいましたが、連覇のかかるジャパンカップでは名手を背に接戦をものにしました。レースセンスと折り合いが良く、しっかりと脚を使ってくれるのは不発に怯える馬券購入者からしてもありがたいですよね。さぁ、次はラストイヤーです。
2014年(5歳)
2月16日 京都 京都記念(G2)芝2200 稍重 福永祐一 1番人気(1.6) 6着
11月2日 東京 天皇賞・秋(G1)芝2400 良 戸崎圭太 2番人気(4.7) 2着
11月30日 東京 ジャパンカップ(G1)良 R.ムーア 1番人気(3.6) 4着
12月28日 中山 有馬記念(G1)良 戸崎圭太 4番人気(8.7) 1着
休み明けということもあってか、京都記念でついに単勝1倍台をとばす。私の戦士たちも散ってしまいました。G2の1倍台は怖いですね。オルフェーヴルも阪神大賞典でやらかしていました。年度代表馬には休み明けでも期待しちゃうんですよね。冷静に見定めなければなりません。
リベンジレースであるドバイシーマクラシックにはデニムアンドルビーと共に出走。このレースは世界を沸かせました。いつも通りのレース運びで先頭集団に取り付きますが、最終コーナーで馬群が一気に凝縮すると内、前に壁、さらに外から蓋をされ追うに追えません。ジェンティルドンナも苦しみます。そこでR.ムーアのとった判断はブレーキをかけて外の馬を行かせ、更に外に振るという日本では見れない騎乗。一度ブレーキをかけてからの再加速はレースセンスが良くないと出来ません……ジェンティルはそのセンスを持っているじゃないですか。しっかりと反応し急加速すると一気に前を捉えて突き離しました。お見事。後続との接触もありえるため危険な騎乗ですが、勝ちへの執念で導かれたようでした。
この黄金コンビで3連覇を狙ったジャパンカップは、究極仕上げの菊花賞馬エピファネイアになす術なく敗れます。しかし、ラストイヤーのテーマはリベンジ。多分。ドバイシーマに続き引退レースの有馬記念では、ジャパンカップのエピファネイア、宝塚のゴールドシップ、天皇賞のジャスタウェイをまとめてリベンジ。有終の美を飾りました。票は4番人気とデビュー以来最も人気を落としましたが、偉大なる父ディープインパクトに並ぶG1 7勝という栄光をもってターフを去りました。
引退・記録
通算成績:
19戦10勝(10-4-1-4)
勝利G1:桜花賞、優駿牝馬、秋華賞、ジャパンカップ2012、ジャパンカップ2013、ドバイシーマC、有馬記念
栄冠:
史上4頭目牝馬三冠
史上初ジャパンカップ連覇
2012年度代表馬
2012最優秀3歳牝馬
2013最優秀4歳以上牝馬
2014年度代表馬
2014最優秀4歳以上牝馬
総獲得賞金:
17億2,603万円
いかがでしたでしょうか?2018年11月現在でこの記事を書いた理由は、アーモンドアイへの期待に他なりません。余裕を持って牝馬三冠を獲得し、この後どんな走りを我々に見せてくれるのか。ジェンティルドンナ同様にジャパンカップへ駒を進め、古豪との戦いに挑むようですが、怪我だけは…怪我だけはしないように祈りながら馬券を握りしめたいと思います。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
記事を書きながら買ってしまいました…
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